当時、友人の家で聴いた(聴かされた)"Heat Of The Moment"のインパクトは、洋楽というものをあまり知らぬままそれまでを過ごしてきた身には、相当なものがあった。その名もAsiaというバンドが英国のバンドであるということは、Japanというバンドがそうであるように、いささか違和感を覚えるものもあったが、そんなことはどうでもよいくらい、洋楽傾倒のきっかけとなる一つの瞬間だったのである。
世代によってリアルタイムな音楽体験が違ってくるのは当然だが、このAsiaを端緒にU.K.からKing Crimson等へと遡っていく道筋を私は辿ったものである。そんな、数々の偉大なるバンドを渡り歩いてきた John Wetton の訃報は、ここ数年のミュージシャン死亡報道の中でも、私的にはインパクトの大きなものである。
2008年、オリジナルメンバーによるAsia来日公演に足を運んだのが、私には最初で最後の John Wetton の姿であった。
]]>相変わらず今年は60年代あるいは70年代から活躍するミュージシャンの訃報が続いている。彼らの年齢を考えると、もうそういう時代なのではあるが。今度はGreg Lakeの訃報が伝わってきた。そういえば、同じくEL&Pの一員であったKeith Emersonの訃報も今年のことだった。
個人的にはGreg Lakeという存在は、EL&Pも一通りは耳にしたが、初期King Crimsonでの歌唱がもっとも印象に残るところだ。
]]>大物ミュージシャンの訃報が続く。Princeの訃報は享年57ということもあり、あまりに唐突だ。とはいえ死とは唐突に訪れるものであることも事実だ。
彼の全キャリアを振り返るならば、全盛期は80年代ということになるのだろう。当時はヒットチャートを賑わしていた数々の曲を耳にしつつも、そのアクの強さのためかすぐにはお気に入りとはならなかった。1985年に彼がChristopherという名義でBanglesに提供し大ヒットとなった"Manic Monday"、これを気に入って、そこからPrinceのアルバム"1999"に遡及していくあたりが、私のPrince受容の原点であった。
もともと多作なアーティストであったが、近年充実した内容の作品を連発しており、勢いを感じさせていた矢先での訃報である。
]]>届いた。遂にリマスター&紙ジャケにて復刻。ジャケット写真はアンドレ・ケルテスの作品を使用したことで知られる。この時代の先鋭的な音楽は代替するものがないかな。
The Pop Group "For How Much Longer Do We Tolerate Mass Murder?" (1980年作品)
]]>つくばに根づいた友朋堂書店が全3店舗すべて緊急閉店となった。私自身、つくばで暮らすようになって以来、長年にわたり頻繁に利用していた存在だけに、衝撃としては大きいものがある。ネット書店やショッピングモール併設の大型書店が幅を利かせる時代背景において、街の本屋さんというあり方と共に品揃えにも一捻りがあって、足を運んでみたいと思わせる存在であった。
個人的にもっとも利用していたのが、写真にある吾妻店である。急な閉店とあってか、告知の貼り紙を見に来る方々が多く見られた。
]]>Glenn Freyの訃報から1ヶ月近く経とうとしている。私はEaglesの熱心なリスナーではなかったけれど、アルバム"Hotel California"ほか数枚は所有していた。アルバム冒頭のタイトル曲"Hotel California"の重々しかった空気が一変する2曲目"New Kid In Town"。Glenn Freyといえば、この曲を思い出す。また、ソロになってからの数枚も耳にしていた。写真のシングルは、当時のアメリカ人気ドラマ「マイアミ・バイス」からの1曲(1985年)。このドラマのサントラからは、多くのヒット曲がチャートを賑わせた記憶がある。
]]>相変わらず、若い頃から耳にしてきた有名どころの訃報が続いているが、いささか目立たないところではあるが、イギリスのシンガー、BlackことColin Vearncombeも旅立っていた。享年53と早すぎるが、交通事故死とのことである。
1987年のヒット"Wonderful Life"。人生を見通したかのような、モノクロームなPVと歌が今でも記憶に残る。
各界の訃報が相次いでいるが、ニューアルバム発売の話題で盛り上がっている最中のDavid Bowieの訃報には驚かされた。実を言えば、私にとってDavid Bowieはプライオリティの高い存在ではないのだが、80年代の諸作品は洋楽ヒット曲の一つとして、またノエビア化粧品のCM曲としても、当時しばしば耳にしたものである。またロックやポップ・ミュージックへの関心が深まってくると、70年代の名作群にも手を伸ばすことになっていった。個人的には、いわゆるグラム・ロックの系統は苦手なところもあったので、後のベルリン三部作あたりの印象が強い。
いくつか所有していたCDやレコードもある時処分してしまったので、いま手元にあるDavid Bowie関連のものというと、写真にあるものだけだった。一つはMick Jaggerと共演したシングル盤。当時購入したものがなぜかそのまま残っていたと思われる。もう一つは、David Bowieにカメラを向けてきた写真家・鋤田正義氏の写真展(2012年)のチラシである。
今年に入ってからというもの、Natalie ColeにPierre Boulez(指揮者)、そしてDavid Bowieと、訃報が続いている。と思ったら、Natalie Coleはギリギリ大晦日だった。年末も含めるならばLemmy Kilmister(Motörhead)の訃報もあった。Natalie Coleは、個人的にはほとんど聴いてこなかったのだが、昨年出たVan Morrisonのアルバムに参加していたのが記憶に新しいところだ。
]]>届いた。しばらくの間、リピートしてみたい。[Aphex Twin: Syro]
]]>まだか、まだか、と言い続けるうちに、関心が遠のきつつもあったAphex Twinがついに新作"Syro"をリリース(9月)するという。実に13年ぶりである。そんなわけで久々に2001年の前作"Drukqs"を聴いた。この13年間という時間、決して短いわけではない。小中高でも633で12年である。しかし、その12年よりも今年までの13年のほうがはるかに短く感じられる。
]]>ジョセフ・クーデルカ展/東京国立近代美術館
非常に見応えのある展示であった。図録に収録されているインタビューも含蓄ある内容。
]]>JR三江線宇都井駅。離合困難な一車線道路を一部走り抜けて辿り着いた。駅周辺は中国山地の中、ひっそりと佇む集落。数少ない列車が乗降客の無いままに去り行くと、静寂に包まれる。近くを流れる江の川は堂々たる風格を見せていた。
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