2019.05.15 Wednesday
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馬喰町にあるギャラリー、TARO NASUへ。松江泰治の作品展「jp0205」が行われている。自然や街並といった様々な地表の姿を単に造形美として捉えるのではなく、地表という他者を、空撮という外部からの視線の下に置き、精密な画質によって写真化されたことで、不穏ながらもじっと眺めていたい感覚がある。またカラーになったことで、かつてのモノクロ作品に感じられた生真面目な印象からの解放感もあるように思う。
IZU PHOTO MUSEUMでも別の展示が行われているとのことだが、さて伊豆まで足を運べる機会があるかどうか。
先日、東京国立近代美術館で行われているジャクソン・ポロック展に行ってきた。昨年、まず愛知県美術館で始まった展示であり、一時は名古屋まで足を伸ばすことも考えていたが、結局東京での展示に移った後、最近になってようやく目にすることになった。もう会期も終盤で平日の昼間だったが、来場者は多くそれなりに混雑していた。もっとも落ち着いて見ることもできないというほどではなく、十分満足に鑑賞できる状況だった。
これまで印刷物でしか見ていなかったものを、全体を眺めることで実物の大きさを感じ、近寄っては塗料の層までじっくりと凝視する。遠近二つの視点で作品を把握できたのは展示ならではだし、そういう見方がとりわけ有効なのがポロック作品のように思う。
ただ、回顧展の形式で、キャリアの初期作品から順番に見ていく展示だったのだが、やや展示スペースに余裕があり、整然としすぎているような気もした。